皆さんこんにちは!
有限会社北村建築の更新担当の中西です。
子ども部屋&在宅ワークスペース:成長と働き方に寄り添う
① まず“役割”を決める ✍️
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幼少期(遊ぶ・片付ける・眠る)
視界に入りやすいオープン収納で「自分で戻す」を習慣化。
角R加工、安全マット、誤飲対策を徹底。
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小中期(勉強・睡眠・趣味)
机の正面は壁にして集中力UP。家族の目が届く半個室が理想。
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高校〜(プライバシー確保)
扉+遮音、LAN・電源の独立化、換気強化。
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在宅ワーク(集中・Web会議・資料保管)
音・視線・背景をコントロールし、長時間の快適性を確保。
② レイアウト:回遊と“分割/統合”を見据える
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2人兄弟の一室:将来分割を想定し、可動間仕切+天井下地の補強。
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ベッド配置:窓下(結露・冷気)とエアコン直風を避ける。壁沿いに配置し、照明・電源を手の届く位置に。
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学習机:
・手元照明は左上(右利きの場合)
・机奥行:600〜700mm
・モニタ位置:目線よりやや下
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ワーク席:
カメラがドア方向を向かないよう配置。背面は壁や本棚で背景を整える。
③ 収納設計:定位置の科学
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可動棚ピッチ:30mm単位で調整。
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寸法目安:
・教科書・A4ファイル:奥行350mm
・衣類収納:奥行600mm
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使いやすさの工夫:
ラベリングと色分けで“考えず戻せる”。
下段=ランドセル/中段=日常/上段=季節物。
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空間効率:造作ベッド下収納や小上がり活用。ただし湿気逃げスリットを確保。
④ 音環境:遮音+吸音の二段構え
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壁:石膏ボード二重+グラスウール充填。コンセント背中合わせは避ける。
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床:集合住宅では遮音等級適合材を使用。ラグやカーペットタイルで足音・反響を調整。
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天井:会議が多いワーク席には吸音パネル・有孔ボードを採用。
⑤ 光環境:演色と眩しさ制御
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照明色温度
・学習:4000K前後
・リラックス:2700〜3000K
演色性Ra90前後で自然な色味を再現。
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グレア(眩しさ)対策
モニタに直射が当たらない配置に。
ブラインドやロールスクリーンで光を拡散し、壁洗い照明で影を柔らげる。
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ナイトライト
足元に微光を設置し、夜間の転倒防止。
⑥ 空気と温熱:頭が冴える“空気の質” ️❄️
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換気:24時間換気+局所換気(在宅時は弱→強切替)。
CO₂濃度1000ppm以下を目安。
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エアコン:容量適正・風向制御。
直風を避け、サーキュレータで部屋全体を撹拌。
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冬季:足元温度を優先、ドラフト防止に内窓やカーテンボックス。
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加湿器:結露しやすい窓際から離して配置。
⑦ IT・電源・セキュリティ:仕事品質を担保
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LAN:会議が多いなら有線LANを1ポート確保。将来用に空配管も準備。
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電源:机上2口+足元4口が目安。ケーブルトレイで床配線ゼロに。
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情報保護:
背景に家族動線が映らないようゾーニング。
鍵付きキャビネットで機密書類を管理。
⑧ 安全・衛生:ケガとアレルゲンを減らす
⑨ 予算・工期の目安 ⏱️
| 内容 |
費用目安 |
工期 |
| 子ども部屋(内装+造作収納) |
20〜80万円 |
3〜7日 |
| 可動間仕切+吸音施工 |
30〜120万円 |
5〜10日 |
| ワークスペース(デスク造作+照明+LAN) |
15〜60万円 |
2〜5日 |
⑩ ケーススタディ
課題:LDK隣接の学習&ワークスペースで集中できず、背景に生活感が出る。
対策:
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可動間仕切+吸音層で半個室化
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壁洗い照明+本棚で背景整理
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有線LAN+配線トレイで足元スッキリ
効果:
会議時の音切れ・反響が減少。
学習時間の集中度UP。
⑪ チェックリスト ✅
☐ 将来の分割/統合方針と下地補強
☐ 机の寸法・照明位置・眩しさ対策
☐ 遮音+吸音の併用確認
☐ 換気量・風向・CO₂管理
☐ LAN・電源・配線マネジメント
☐ 安全(角R/フィルム/耐震)+衛生材の選定
まとめ
子どもの成長も働き方も、「変化する」のが前提。
可変性 × 環境三点セット(光・音・空気) × 配線余力を備えれば、
模様替えのたびに “家が味方になる空間” に進化します。✨